大動脈瘤について 基本編

胸部大動脈瘤の治療

基本的に動脈瘤の手術は、動脈瘤を切除し、その部分を人工血管で置き換える方法でおこないます(人工血管置換手術といいます)

胸部大動脈瘤 イメージ

胸部大動脈瘤は大きくわけて2つの種類があります。
心臓に近い部分の胸部大動脈瘤(上行大動脈瘤/弓部大動脈瘤)と、背中のがわにある心臓から遠い部分の胸部大動脈瘤(遠位弓部大動脈瘤/下行大動脈瘤)です。

上行大動脈瘤と弓部大動脈瘤は胸の正中部を切開し、人工心肺という器械を装着後、心臓を止めて手術をおこないます

この部位の動脈瘤は脳に行く血管の入り口に近いため、この手術でポイントとなるのは手術中の脳の保護方法です。私たちは、体温を下げて脳に血液を循環させる安全な方法で手術をおこなっており、現在、脳障害はほとんどおこっていません。この種類の動脈瘤手術時間は、およそ5~7時間で、入院期間はおよそ2~3週間です。

遠位弓部大動脈瘤や下行大動脈瘤の手術は、脇の下の肋間(肋骨と肋骨の間)からおこないます

この手術には、さきほどの人工心肺は使わず、血液を迂回させるバイパス回路を使い、心臓を動かしたままで手術を行います。手術時間は3~5時間程で、入院期間は2~3週間です。